9月頃から始まる収穫が、ようやく一段落する11月。
一口に収穫と言っても品種や地域によってタイミングが大きく変わり、ベストな時期を見極めるのも生産者の腕の見せどころです。
ワイン用ブドウの収穫はまず、白ワイン用の白ブドウから始まります。
キリリとした酸味を持つ白ワインに仕上げたい場合は、より早い段階で収穫します。逆にコクと複雑さのある白ワインに仕上げる場合は、ブドウの糖度が上がるまで待ち完熟してからら収穫します。ブドウの酸味と果実味のバランスは、日々シャトーやドメーヌの生産者たちが計測器や自分の舌で確かめ、こここぞというタイミングで一気に摘み取りを行います。
白ブドウが終わったら次は、赤ワイン用の黒ブドウです。緑の葉や蔦の間から覗く、たわわに実った美しい黒ブドウを、機械や手作業で丁寧に収穫していきます。メルローのように早熟なブドウから、カベルネ・ソーヴィニヨンのように晩熟なブドウまで、品種によって収穫時期はさまざまで、遅いものですと11月に入ってようやく収穫するというシャトーもあります。
この時期、普段はのどかな田舎の村に、収穫のためにたくさんの人が集まります。ブドウの収穫はかなりの重労働で、家族経営のワイナリーでは遠い親戚や近所の人なども手伝って行います。また、海外や他の地方から出稼ぎにやってくる人々もいるので、ブドウ畑はどこも大変な賑わいです。以前は旅行者にも気軽に手伝わせてくれる生産者もいました
が、近年では畑で作業する人の数を厳格に計測するようになり、申告している労働者の数よりも多い人数が働いていた場合、罰金の対象とされることもあるのだとか。
収穫時期には、この時期ならではの賑わいは特別な情緒があります。ワインになる直前の美しく実ったブドウの様子を、是非一度見に来てみてください。