クロ・ド・ブリュイ

クロ・ド・ブリュイ

星付きソムリエが惚れ込んだ、知られざる名産地

「オーベルニュのワインには、火山のエネルギーと、土地の静かな情熱が息づいています。」
そう語るのは、ミシュラン一つ星レストラン「Origines(オリジン)」のチーフ・ソムリエ、ヴァンサン・ガルダリン氏。

当店のワインアドバイザーとして活躍いただくヴァンサン氏。当店スタッフは、彼に会うためフランス中部のオーベルニュ地方を訪れました。パリから南へ約400km。雪を抱く山々と草原が続くこの地は、チーズの産地として知られていますが、実はかつて王侯貴族に献上されていたワインの名産地でもあります。

火山性のミネラルを豊富に含む土壌と昼夜の寒暖差によって生まれる凛とした酸とピュアな果実味。いま、フランス国内ではブルゴーニュでもボルドーでもない、新たなフランスの味わいと「次なる注目のワイン産地」としてオーベルニュのワインが静かに脚光を浴びはじめているのです。

ミシュラン星付きレストラン
「Origines」


チーフ・ソムリエ ヴァンサン・ガルダリン 数々のミシュラン星付きレストランで修業の後、フランス最高峰ホテルの称号"パラス"を獲得するパリ8区のLe Bristol内にある3ツ星レストランEpicureでトップ・ソムリエにまで登り詰めた人物。
現在は生まれ故郷であるクレルモン・フェランにて、フランスM6テレビの人気番組"トップ・シェフ"のセミ・ファイナリスト、Adrien Descouls氏が2018年に立ち上げた1ツ星レストラン Originesのチーフ・ソムリエを務め、高く評価されています。

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"眠れる森の美女"が目を覚ました
― クロ・ド・ブリュイ

生産者

ヴァンサン氏が働く「Origines(オリジン)」の厚いワインリストから、一押しの生産者を伺ったところ、サン・プルサン(Saint-Pourcain)の丘に佇む小さなワイナリー、クロ・ド・ブリュイ(Clos de Breuilly)だと言います。
急遽予定を変更し、翌日生産者へ会いに行ってきました。
クロ・ド・ブリュイは1880年、標高350mの丘に造られた邸宅と醸造所を備え、約10ヘクタールの南東向きの畑でワイン造りを行っていました。花崗岩と粘土石灰岩が混じり合う火山性土壌は、果実の厚みと美しい酸を併せ持つブドウを育み、一時はブルゴーニュやボルドーと並び称されるほどの名声を誇っていました。

しかし1990年代、時代の流れの中で醸造は途絶え、畑は貸し出され、建物は静かに眠りにつきました。地元では「眠れる森の美女(Une belle endormie)」と呼ばれていたといいます。
そして2020年。この地のポテンシャルに魅せられたウィリアム・タ・パマール氏と醸造家アンブロワーズ・ドメノー氏らの若きチームがドメーヌを継承。30年ぶりにワイン造りが再開されました。
彼らは伝統を尊びつつも、現代的な感性で畑と対話を重ねます。オーガニック認証を取得し、手摘み収穫・低温発酵・自然酵母を採用。過度な樽香を避け、ブドウそのもののピュアな表情を引き出すことを重視しています。
「かつて王に献上された畑を、再び世界に誇れる畑に。」
そんな想いが込められた新生クロ・ド・ブリュイ。その象徴となるのが、今回ご紹介するサン・プルサン・ブラン 2023です。

火山の大地が育む、
ピュアでエレガントな白

クロ・ド・ブリュイ サン・プルサン・ブラン 2023

クロ・ド・ブリュイ サン・プルサン・ブラン 2023
Clos de Breuilly Saint-Pourcain Blanc 2023

  • ブドウ品種:シャルドネ50%、トレサリエ50%
  • 通常価格:8,030円(税込)

グラスに注ぐと、アカシアやスイカズラの花の香り。レモンやグレープフルーツの柑橘が清々しく立ちのぼり、シャルドネの柔らかな果実味と、トレサリエ由来のシャープな酸が美しく調和します。

味わいは繊細でピュア。青リンゴや洋ナシのニュアンスに、火山性土壌特有の塩味とミネラル感が重なり、余韻は長く、静かに伸びていきます。

「ピュアでエレガント、火山の記憶を感じる白。」
― ヴァンサン・ガルダリン氏

標高350mの丘にある畑は、昼夜の寒暖差が大きく酸がしっかりと残るのが特徴。土壌は花崗岩と粘土石灰岩が混じり合い、ワインに張りと透明感、そして火山由来のスパイスのようなニュアンスをもたらします。

クロ・ド・ブリュイでは、ブドウを丁寧に手摘みし、自然酵母で発酵。過度な樽香を避けることで、果実のピュアな表情とテロワールの個性を最大限に引き出しています。一口飲むごとに、オーベルニュの静けさと力強さがグラスの中に広がります。

料理との相性

このワインの清々しい酸とミネラル感は、シーフード、白身魚のソテー、フレッシュチーズに理想的な相性を見せます。レモンを搾った鱒のポワレ、ハーブを添えた山羊チーズのサラダなどと合わせれば、一層その個性が引き立ちます。

ヴァンサン氏のレストラン「Origines」でも、地元オーベルニュ産の食材とともにこのワインが提供され、その繊細さと深みが多くの美食家を魅了しています。

シャンパーニュの技法を超える、
オーベルニュの泡

クロ・ド・ブリュイ ビュル・ブリュット・ゼロ・トワゾン 2021

クロ・ド・ブリュイ ビュル・ブリュット・ゼロ・トワゾン 2021
Clos de Breuilly Bulles Brut Zero "Toison" 2021

  • ブドウ品種:ガメイ 70%、ピノ・ノワール 30%
  • ドサージュ:0 g/L(ブリュット・ゼロ)
  • 通常価格:7,590 円(税込)

グラスからはラズベリーやクランベリーなど赤系果実の華やかな香り。 長期熟成によるナッツやブリオッシュの芳ばしさ、そしてきめ細やかな泡が静かに立ちのぼります。

味わいはドサージュゼロながらも驚くほどまろやか。ラズベリーや柑橘のフレッシュさの奥に、熟成由来のコクとミネラルが寄り添い、「凛として優しい」という表現がぴったりの味わいに仕上がっています。

「泡のきめ細かさ、酸の精緻さ。まるでシャンパーニュのような完成度。」
― ヴァンサン・ガルダリン氏

標高350mの丘にある畑は、昼夜の寒暖差が大きく酸がしっかりと残るのが特徴。土壌は花崗岩と粘土石灰岩が混じり合い、ワインに張りと透明感、そして火山由来のスパイスのようなニュアンスをもたらします。

標高350 mの南東向きの畑は、昼夜の寒暖差が大きく酸がしっかりと残るのが特徴。土壌は花崗岩に砂やシルト、粘土が混ざり合い、ブドウにしなやかで深いミネラル感を与えます。

このテロワールを最大限に生かすため、発酵・熟成ともに極めて丁寧に進められます。シャンパーニュと同等の36ヵ月の瓶内熟成によって、泡の粒はより繊細に、香りは重層的に。まるで火山の息吹が、静かにグラスの中で弾けるような、そんな余韻を楽しめます。

料理との相性

このスパークリングの繊細な泡と火山性土壌由来のミネラル感はアペリティフから魚介、白身肉まで幅広い料理と見事に調和します。

特におすすめは、レモンを搾ったローストチキンやハーブを添えたサーモンのポワレ。ドサージュを加えないピュアな味わいが、素材の旨味を引き立て、口中を心地よくリセットしてくれます。

さらに、イチゴや木の実を使ったデザートとの相性も抜群。36か月の瓶内熟成によるブリオッシュ香と果実の酸が、デザートの甘みを上品に包み込み、食後の時間をエレガントに締めくくります。

オーベルニュ、再生の地から

かつては王室に献上された名声を誇り、やがて時代の流れとともに忘れられた産地、サン・プルサン。そこに再び命を吹き込んだ若き生産者たち。クロ・ド・ブリュイは、そんなオーベルニュの再生を象徴するワイナリー。日本ではまだ知られることの少ないこの地の魅力を、ぜひ一杯のグラスで感じてみてください。


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