第84回目 Les Congés d'Été des Boulangeries!パン屋もバカンス
日本人にとってのお米と同じくらい、フランス人の食卓に欠かせないパン。
お米との最大の違いは、自宅で調理するのではなく、都度行きつけのBoulangerie(パン屋)へ行って、焼き立てのパンを調達するということが生活の一部になっているという点ではないでしょうか。
夏のバカンス時期は、そんなフランス人たちにとって試練(?)の時。労働者の国フランスですから、Boulangerieだって1ヵ月ものLes Congés d'Été=バカンスを取るのは普通のことなのです!
事前にチェックを怠らなかったしっかり者の常連客たちは、“ここは●日から休みに入るから、それまでに冷凍庫にストックする分を買っておいて、残りの日は少し離れた別のBoulangerieまで買いに行かなくちゃ”と、きちんとプランを立てているものですが、もちろん皆がそのように用意周到なわけではないので、突然長期休暇に入ってしまったBoulangerieの前で愕然と立ち尽くしている人を見かけるのも日常茶飯事。
夕食前のタイミングには同じ店に何人もの買い物客が集まることも多く、“確かあそこは開いているはず!”と一緒に別の店を探しに行ったり、目当ての店がどこも閉まっていて右往左往しているうちに、最初の店で会ったお客様と出くわして、“まだ見つからないのね”とお互い苦笑を交わしたり。このような光景が、夏の風物詩になっています。
すべてのフランス人に当然の権利として受け入れられているバカンスの習慣ですが、お気に入りのパンが手に入らなかったときのガッカリ感は否めません。最近ではかなりレベルの高い冷凍パンも気軽に手に入るようになりましたし、他のお店の味を試す良いチャンスでもありますが、やっぱり食べ慣れたあのパンがないと..と嘆いている人の割合が圧倒的に多いと思います。夏の終わり、ようやく戻ってきてくれたパン屋さんとバカンスの思い出を語り合いながら、さっそくその場でちぎって口に入れるいつものパンの味わいは、普段よりずっと美味しく感じられるのです。
