第74回目 Canard 鴨の美味しい季節
寒さが厳しくなるにしたがい、脂がのって旨味を増してくる鴨肉。フランスでは1年中スーパーやマルシェで手に入る身近な食材ですが、とくに秋から冬にかけてのパーティーシーズンに、メインディッシュとして登場することが増えてきます。鴨鍋、鴨南蛮といった和食や、北京ダック(アヒルは鴨の一種です!)をはじめとする中華料理にも使われる食材ですが、世界で一番鴨を消費しているのはフランス。ヨーロッパで生産される鴨肉の実に半分をフランス産が占めている*ことからも、フランスの食卓に欠かせない食材であることがわかります。

世界3大珍味のひとつ、クリスマスなどお祝いの席の定番Foie Gras。長期保存がきくよう缶や瓶に入れて売られており、分厚く切ってカリカリに焼いたトーストにのせ、岩塩とともにマンゴーや玉ねぎなどのコンフィチュールを添えるだけで華やかさ抜群の前菜に。Foie Grasを採るためにたっぷり脂肪を蓄えた鴨の肉をMagret de Canardといい、こちらは丸焼きにした上で薄くスライスしてサーヴするのが典型的。甘酸っぱいソースとよく合うので、バルサミコ酢やワインと一緒にイチジクを同じフライパンで軽く炒めて添えたり、オレンジソースをかけると絶品です。
なかなか自分で調理するのが難しそうという方には、すでにスライスされたパックのものもお薦め。ペッパー風味や燻製香がついたものなど種類があり、パッケージから出してそのままサラダに添えるだけで、お手軽にちょっと贅沢な前菜が出来上がります。短期滞在でキッチンが使えないという場合も重宝しますので、見かけたら是非お試しあれ!