旬のフランス便り

第68回目 Flic, flac, flocフリック・フラック・フロック*...雨の日は、足早に

雨の日は足早に

収穫時期の雨は、ブドウ果汁が薄まってしまうためワイン生産者にとって敵と言えますが、フランスの古き良き街並みをしっとりと美しく濡らす秋の雨は、ロマンチックで風情があるもの。鮮やかに色づいた街路樹は雫を受けてみずみずしく光り、濡れそぼつ石畳に佇む人々はそれだけで映画のワンシーンのように絵になります。

ところで、周辺のヨーロッパ諸国でも同様のところが多いですが、フランスでは雨が降っていても傘をささない人が少なくありません。日本のように1日中長く降り続く雨が稀で、少し待っていればすぐに止むため傘を持って出歩く人が少ないから。空気が乾燥しているため、多少濡れてもすぐに乾くから。市販の折り畳み傘が高価な割にすぐに壊れるものが多いから・・・等々、さまざまな理由がありますが、そのひとつに、フランスの幼稚園や小学校では傘の持ち込みが禁止されているところが多いため、子供の頃から傘をさす習慣が無い、ということもあるのです。これは子供達が振り回すなどして他の人に傷つけてしまう事故を防ぐためで、同様の理由からマフラーやフード付きの服なども禁止としている学校があります

雨の日は足早に

さすがに朝から土砂降りの日は、レインコートを着せたり、学校の入り口までは傘を使ったりしますが、ちょっとの雨なら“C'est pas graveセ・パ・グラーヴ(大したことないよ)!”と言って出かけていきます。これから冬にかけては雨の降る日も増えてくる頃ですが、ご旅行中に雨が降ってしまったとしても、ここでは気にせず、フランス流の身軽なお出かけを楽しんでみてはいかがでしょうか。

*Flic, flac, flocフリック・フラック・フロックとは、フランス語で雨音を表す言葉です。