第61回目 フランス生活に欠かせないBrocante と Bricolage
古き良き伝統ある風景を大切に保存することに重きを置いてきたフランス。
各地域の特色を反映した石造りの建物は、出来る限り外装を変えないことが良しとされ、中世からの町並みを今もなお残している街や村が数多く存在するのも、フランスという国の美点のひとつです。
築100年を超える物件も多く、中には内装をモダンに作り変えている家もありますが、昔ながらの壁の装飾や暖炉、窓枠などを残している住宅も少なくありません。そんなお家に似合うのが、アンティークな家具や道具。長い年月を経て磨かれてきた独特の風合いを持つアンティーク家具や食器は、近年になって大量生産された画一的な商品とは異なる魅力があります。
フランス全土で定期的にBrocanteと呼ばれる蚤の市が開かれているのは、そういったヴィンテージ品を求める人が多いからでしょう。フレンチシックなインテリアが光るお家にブロカントお住まいのフランス人の多くが、Brocanteを上手に利用して心地良い空間づくりをしています。
長年家族で受け継いできた家具を、ただ廃棄するのではなく新しい所有者へ受け継いでいくのも、ひとつひとつの品物が刻んできた歴史を愛で、今度は自身の記憶の中に取り込んでいくというのも、とてもロマンチックで素敵ですよね。
Brocanteで見つかる古道具の多くは1点もの。中にはサイズが微妙に合わなかったり、色合いがマッチしなかったりということもありますが、そんな時はBricolageといって、端を削ったり色を塗ったり、自らの手でより良い形に作り変える手間を惜しまないという人も多く、Bricolage専門店も身近な存在です。
春から新生活を始めるという方もいらっしゃる時期かと思いますが、今年度は少し気分を変えて、アンティークな品物を生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?