第9回
生産地から、日本の食卓へ
ワインが旅する時間と、私たちの役割
海を越え日本へ ワインの旅
当店では主にヨーロッパで造られたワインを、生産者のセラーから日本全国のお客様へお届けしています。
今回は、フランスのシャトーやドメーヌから出発したワインが、どんな旅を経てお手元に届くのか、海路で輸送した場合の工程を詳しくご紹介します。
生産者のセラーから港へ
ワインは非常にデリケートな飲み物です。生産者のセラーでは、瓶詰めされたワインをそのまま輸送するのではなく、まず「パレット」と呼ばれる木製の台に丁寧に積み上げ、輸送中に動かないようしっかりと固定します。さらにその上からシュリンクラップを巻き、振動や衝撃から守ることで、ワインはようやくセラーを後にします。
トラックに積み込まれたワインは、フランス各地の生産地から、ノルマンディーのル・アーヴル港へと集められます。
出発を待つ間も、ワインの品質を守るため、年中一定の温度に保たれた特別な倉庫で保管を行っています。
海を渡るワインと温度管理
港でコンテナに積み込まれたワインは、日本へ向けて海上輸送されます。フランスから日本までは1万キロ以上。航路では赤道付近も通過するため、温度管理は極めて重要です。
輸送中もワインにとって理想的な温度帯を保つために使われるのが、内部に温度調整装置を備えた「リーファーコンテナ」。
当店でももちろん利用しており、定期的に輸送中の温度変化をチェックするための「温度計」の設置も行って、クオリティを担保しています。
日本到着後の「自社通関」
東京港に到着したワインは、すぐに店頭へ並ぶわけではありません。まず必要になるのが「通関」という重要な工程です。
当店では、輸入に関する専門チームが、すべてのワインを自社で通関しています。外部に委託せず自社で行うことで、余計なコストを抑えるだけでなく、輸入状況を正確に把握できるというメリットがあります。
セラー到着後も入念なチェック!
通関後、当店セラーに到着したワイン達。
すぐにお客様のお手元にお届けしたいところですが、まずは専任スタッフが1本1本入念にチェック。
ワインに適した定温エリアにて、ラベルの破損や液漏れがないか、輸送中のトラブルがなかったかを丁寧に確認しています。
この工程を経て初めて、ワインは「お客様にお届けできる状態」になるのです。
長い旅の先にある一杯
フランスのシャトーやドメーヌを出発したワインが、お客様の手元に届くまでには、最短でも2~3ヵ月を要します。
時間をかけて醸造、熟成され、さらに時を経て遠くフランスから日本の、皆様のお手元のグラスに届くまで。1本1本のワインが長い旅を経験しているのです。
当店からお届けした1本が、皆様にとって良い出会いとなりますように。生産者と共に願っております。